なぜ!睡眠習慣は0歳未満なのか?

母体の生活習慣が胎児の脳の発達に密接に関わっているため、規則正しいリズムと十分な栄養、そして健康的(睡眠習慣)なライフスタイルを心掛けることが重要である。

 

そして、脳の発達に重要な「セロトニン神経」は胎児期に脳の基盤を作る重要な要素です。妊娠を考えている方や妊活中の方は、母体のセロトニンが胎児の健康に寄与することを知り、規則正しい生活を心掛けることで、未来の胎児の健やかな発育につながります。

 

脳のつくりについて

脳は頭蓋骨の中にある、、、

脳を2種類にわかると

A 大脳皮質と小脳
人間が人間らしくあるための高度な心

記憶、思考、微細運動、知覚、言語、情感

B 大脳辺縁系と脳幹
生きていくために最低限必要な機能

姿勢、睡眠、呼吸、食欲、情動、自律神経


●脳はどうやってつくられる?

 

脳は、生まれる前の遺伝子がその人の一生にわたり「素因」として大きく影響を与えています。しかし、生まれる前と生まれた後の人の脳を取り巻く環境が、脳の育ちに大きく影響を与えます。


※行動遺伝学 (双子を調査)
人と人との違いを遺伝子による影響と環境による影響とを分割

一卵性双生児は、遺伝的には100%共有している。

二卵性双生児は、変異(個人差)のある遺伝子を平均的に50%しか共有していない。

→非共有環境で変わる(個人独自の経験がある)
人ひとりの違いとなる



⭐︎生まれる前の脳の作られ方

「人間は生まれてから進化しつづける」


受精から初期発育の流れ

 

受精後、受精卵は細胞分裂を始め、数日で胚盤胞(小さな細胞のかたまり)となり、子宮内に着床します。

妊娠4週目頃には、神経管(脳や脊髄の基盤)が形成され始め、徐々に脳や脊髄などの中枢神経系が作られます。

妊娠8週目以降には、主要な臓器の基盤がほぼ完成し、以降は各臓器が機能を発達させながら成長します。

 

 

脳が作られる時期と母の生活習慣の影響

  

脳の発育は妊娠初期から始まり、妊娠全期間を通して続きますが、この期間に母の生活習慣が大きく影響します。

 

サーカディアンリズム(体内時計)のズレ

母の生活リズムが不規則だと、胎児の体内時計の発達に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、夜更かしや睡眠不足は、胎児の睡眠覚醒リズムの乱れに繋がる可能性があります。

 

ウイルスやアルコール

妊娠中のアルコール摂取やウイルス感染は、脳の正常な発達を妨げ、神経細胞の異常や発達障害のリスクを高めます。

 

栄養不足

特に葉酸、鉄分、オメガ3脂肪酸など、脳の発達に必要な栄養素が不足すると、神経管の閉鎖不全や神経細胞の生成不良が起こりやすくなります。

 



生まれた後の脳は、、、


神経細胞同士のつながり シナプス

生まれる前からの素因(遺伝子)と最後の環境で与えられる刺激によって左右される。







脳を育てる刺激「五感」

脳に直接伝わる刺激である「五感」

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、そして触覚!

これらは直接脳へ神経細胞を通じて伝達されます。

生まれた瞬間から、五感を通じて脳を進化させていく。






日常当たり前なことが大事


朝は明るい太陽の光を浴びる

夜は暗い刺激

様々な音や声

母親のにおい、草木の香り

母乳(ミルク)

抱っこやお風呂に入る感触

これらがとても大事です!

これらの発達の鍵をにぎるのが神経伝達物質の「セロトニン」です。

セロトニン神経と胎児発育

 

セロトニン神経は、胎内での胎児の発育において非常に重要な役割を果たします。セロトニンは主に脳内で生成される神経伝達物質で、気分の調整や睡眠リズム、消化機能などに関わりますが、胎児期の脳の発達にも深く関与しています。

 

セロトニン神経の役割

 

 セロトニン神経の役割

 

セロトニン神経は胎児の脳の発達に影響を与え、脳神経の形成、細胞間のつながりの強化、そして神経回路の安定化に関わります。特に、胎児期の早い段階から脳神経の発達を助けることで、将来的な認知機能や情緒の安定に影響を与えます。

 

 母体のセロトニンの重要性

 

胎児のセロトニンは母体から供給されるため、母体のセロトニンレベルが胎児の発育に直接影響を与えます。母体のセロトニンが十分であれば、胎児の脳のセロトニン神経も健康的に発達しやすくなります。

 

セロトニン神経に良い母体の習慣

妊娠前や妊活中の女性がセロトニン神経のためにできることは、日々の生活習慣を整えることです。

 

朝の光を浴びる

朝日を浴びるとセロトニンの分泌が促進され、体内時計も整います。

1日15〜30分程度、朝の光を浴びる習慣をつけることが重要です。

 

バランスのとれた食事

セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から作られます。

トリプトファンは、魚や大豆、乳製品、バナナなどの食品に多く含まれているので、意識して摂取すると良いでしょう。

 

適度な運動

ウォーキングやヨガなどの軽い運動は、セロトニンの分泌を促進します。

ストレスを和らげ、精神的な安定にもつながるのでおすすめです。